浜松ホトニクス工場見学
~ノーベル賞を支えた技術とその活力~
2015年2月18日(水)
静岡県連合支部平成25年度工場見学会が、磐田市下神増にある浜松ホトニクス豊岡製作所にて、10名の参加で行われました。
浜松ホトニクスは、2002年の小柴昌俊東京大学名誉教授のノーベル物理学賞受賞の際、研究施設カミオカンデに使われていた光電子倍増管の製作を担った事でも記憶に新しいですが、前身の浜松テレビ(旧社名)創業者が、テレビジョン技術の祖、高柳健次郎博士(ブラウン管に「イ」の字の映像を電送させて見せた)の門下生であった事でも有名です。見学会は、会社案内のビデオ上映のあと、会社製品の展示室に移動して、技術の流れや製品性能について河合和人(58C)部門長から直接説明をいただきました。特に、光子1個1個の信号を電気信号に変換できる光電子倍増管の性能を直接体感出来る暗視野カメラを暗室にて体感したり、ガン細胞検出に使われるPET用の光半導体素子やレーザー核融合を目指した高出力半導体レーザーの開発など光に関するあらゆる研究と商品開発を行っていることがよくわかりました。その後、実際の光電管製品の製造工程の見学ツアーでガラス細工の熟練工の実演や若手研究員の研究の様子を見学しました。そして、最後の質疑応答では、浜松ホトニクスが、各部門で独立採算制を強く意識し、実践しながら、社員全員、生産と同時に各自研究テーマをもって日々活動している事が、社員の活力やモチベーションの向上につながっていると感じました。
(終わりに)
工業会静岡連合支部の工場見学会が西部支部を中心で実施されるのは連合支部になって初めてでしたが、新倉良次静岡西部連合支部長(短38M)と卒業生で現職の浜松ホトニクス電子管事業部の河合和人(前述)部門長との連携で開催することができ、平日開催でしたが、前述の新倉西部支部長はじめ、小此木孝夫(短41W)、坂本功連合支部長(42K)、西山幸三郎(修44C)に加えて、現役の阿部博之(修平10C)、小野寺諭(平8M)、青木庄司(平4P)、菊池彰隆(修57S)、小渕秀澄(修56P)、斉藤慎一(46K)連合支部中部支部長が参加しました。
以上
連合支部東部支部長 菊池彰隆(記)
中央が直径20インチのカミオカンデに使われた光電子倍増管